【ダブル】バトルロードグロリア2015 日本一決定戦優勝構築 CHA(zumarill)LKボルト
こんにちは、先日のバトルロードグロリア2015日本一決定戦に選手として参加してきました。
結果から言うと、優勝という成績を収めることができました。
本当は時系列的にはバトルロードグロリアオンライン予選の時に使用した構築を先に書くべきなのですが、他の方々が日本一決定戦の構築記事をもう上げてらっしゃるのでそれに合わせてこちらを急いで書こうということで順番が逆になっています。
今回使用したのは、一般的にCHALK+ボルトロスと呼ばれる形を少し変えたスイッチ構築。
自分は環境へのメタ要素を組み込みつつ高種族値で固めたスイッチ構築が一番安定している(普段から強い動きができて、仮に不測のパーティと当たったとしても対応できる。)と考えていて、日本一決定戦の権利をとったときからCHALK+ボルトロスの形からスタートしようと思っていた。CHALK+ボルトロスは非常に強力であらゆるシーンで結果を残してきた構築ですが、最近はメタが進んできたのかズルズキンが増えて、既存の手持ちでは大きく打点を持つポケモンがいないのでフェアリー打点が欲しく感じた。
また、最近は身代わりを持ったヒードランも多かったり、置物になることを避けて火力に大きく努力値を割いたクレセリアが増えたりして、モロバレルが動かしづらいとも思った。
以上の理由から、モロバレルをマリルリに変更して既存の構築できついポケモンたちへの対策にしようと考えてこの構築を持ち込んだ。
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
ガルーラ | ガルーラナイト | 恩返し | けたぐり | 不意打ち | 猫騙し | 精神力→親子愛 |
マリルリ | オボンの実 | じゃれつく | アクアジェット | 腹太鼓 | 守る | 力持ち |
ヒードラン | シュカの実 | 熱風 | 大地の力 | 身代わり | 守る | 貰い火 |
クレセリア | ゴツゴツメット | サイコキネシス | 目覚めるパワー地面 | 凍える風 | トリックルーム | 浮遊 |
ボルトロス | 防塵ゴーグル | 10万ボルト | 電磁波 | 威張る | 守る | 悪戯心 |
ランドロス | 拘りスカーフ | 地震 | 岩雪崩 | 馬鹿力 | 蜻蛉返り | 威嚇 |
以下個別解説
ガルーラ
性格:意地っ張り
実数値:203-158-106-*-101-117
メガ:203-191-126-*-121-127
努力値:180-228-44-0-4-52
努力値調整先
B調整:A194メガガルーラの親子愛けたぐりを急所含めずに98.44%で耐える
S調整:凍える風1回で最速メガボーマンダを抜き
余った努力値はAに振った。
構築のエースであるメガガルーラ。
このポケモンの強さである高い火力と耐久に努力値を大きく割いた。
素早さはクレセリアの凍える風で最低限の相手を抜けるだけ。
技は今回は自傷ダメージのない恩返しを選択。世界大会の上位構築を見ても恩返しを採用しているプレイヤーも多くそれを参考にした。
結果的にはSにあまり努力値を振らずに相手のポケモンの上をとるために、となりのポケモンで凍える風、トリックルーム、電磁波、をする必要があるこの構築でメガガルーラは守るを持っていないので高い耐久が重要な場面は多かった。先人の知恵に感謝したい。
格闘技はグロウパンチとけたぐりからけたぐりを選択。身代わり状態のヒードランの身代わりを壊しつつダメージを与える事ができるのは強かった。またガルーラ+S調整ポケモン(ボルトロスorクレセリア)という並びが頻発するこの構築でバンギラスを速やかに処理できるのも重要。
先制技として不意打ち、猫騙しも採用した。
猫騙しは隣のS調整ポケモンの行動の補佐、不利状況の切り替えし、最後の詰め手段としてかなり重要な技だった。
不意打ちはS調整がうまくできなかったときや倒れる間際の最後っ屁として強かった。また冒頭にも書いたが、最近はクレセリアが火力に努力値を大きく割いていることが多くその場合大体3つ攻撃技を持っていて攻撃技を選択する機会が増えて効果抜群の不意打ちが削り手段として役に立つ場面が多かった。
前の記事にも書いたが、どんなに体力が減っても残しておく価値があるポケモンなので大事に立ち回る。
マリルリ
性格:意地っ張り
実数値:206-112-102-100-55
努力値:244-252-12-0-0-0
努力値調整先
H調整:腹太鼓でオボンの実が発動する。
S調整:最遅ズルズキン-1
余った努力値はAに振った。
環境に刺さっているのではないかと考えて、モロバレルの枠に入ってきたポケモン。
ガルーラと同じパーティに入れることで、ガルーラ+マリルリで猫騙し+腹太鼓のコンボをちらつかせる。相手によっては初手から猫騙し+腹太鼓を狙うこともあるが、基本的には後発にして腹太鼓ができそうな盤面を待つ。
後発に置くならば特殊への繰り出し性能を高める突撃チョッキを持った型でもいいのではないか、とも思ったが腹太鼓での詰めや、対トリックルームパーティや対滅びパーティに腹太鼓をすることもあるので今回は腹太鼓型で採用。
努力値調整は基本的なもので特に変わった点はないと思う。
S調整については、本来トリックルームパーティ耐性をあげるために最遅を考えていたが、最遅(素早さ49)にしてしまうと電磁波展開をした場合に麻痺した素早さ195までのポケモンしか抜けなくなってしまうので、最低限の遅さ(最遅ズルズキン-1)まで引き上げた。
技は腹太鼓型なのでアクアジェット、腹太鼓までは確定。
残りの技ははこのポケモンの採用理由でもあるフェアリー技のじゃれつくを採用。腹太鼓をしない場合もあるのでタイプ一致のこの技は外せなかった。
最後の一枠は守るを採用。腹太鼓という強力な積み技のせいで集中で狙われることも多いためこの技は必須だった。腹太鼓をした後も集中を防ぎつつ横ののポケモンで攻撃したりと立ち回りが柔軟になる。
持ち物はスタンダードなオボンの実。
ヒードラン
性格:控えめ
実数値:191-*-126-192-126-112(理想値の場合)
努力値:196-0-0-196-0-116
努力値調整先
H調整:16n-1
S調整:凍える風1回で最速メガガルーラ抜き
相手のモロバレルを焼いたりパーティ全体に一貫するフェアリーや炎をごまかしたりするポケモン。
高い火力で相手に圧をかけて交換を誘いつつ身代わりをするのが強かった。またモロバレルのキノコの胞子耐性がボルトロスしかいないので、身代わりでその点も補おうとした。
努力値振りはガルーラと同じように最低限の素早さに振って、残りは耐久と火力に割いた。
技は範囲炎技である熱風を採用。ワイドガードで防がれない火炎放射と迷ったが、火力の期待値の差で熱風を選択。範囲技なので片方を交換で凌がれても、横に攻撃が入るのが優秀。
ヒードランミラー、バンギラス、エンテイへの打点として地面技の大地の力を採用。持ち物がミラー意識のシュカの実なのでこの技は必須。ワイドガードを持ったギルガルドへの打点になるのも重要。
残りの技は身代わりと守るを採用。
身代わりは前述のとおり相手の交代際に使ったり、ヒードランに打点のある相手のポケモンをヒードランの横のポケモンで倒しつつ後続に備えて身代わりをするといったような動きができて強かった。
守るは、相手がヒードランへの打点があるかどうかの確認(特に目覚めるパワー地面)に使ったり身代わりを維持したりと役に立った。
持ち物は主にミラー意識のシュカの実。あとクレセリアやメガボーマンダから飛んでくる不意の目覚めるパワー地面で崩されない点も重要だった。
クレセリア
性格:控えめ
実数値:222-*-141-136-150-113(理想値の場合)
努力値:212-0-4-232-0-60
努力値調整先
H調整先:16n-2
S調整先:凍える風1回で最速メガガルーラ抜き+1(ヒードランと同速にならない様に+1)
このパーティのS操作の軸として採用。もともとは以下のような個体を使おうとしていた。
性格:図太い
実数値:227-*-159-122-150-106
技1 | 技2 | 技3 | 技4 |
サイコキネシス | 目覚めるパワー地面 | 冷凍ビーム | トリックルーム |
しかし第8回しゃでオフ9/12(土)で凍える風クレセリアを使ってみて想像以上に強かったため、冷凍ビームを凍える風に変更。世界大会で2位になられたBIDCさんが同じ技構成のクレセリアを控えめで使われてたので、それを参考にして特攻に努力値を割いて使ってみたところめちゃくちゃ強かったのでそのまま使用。BIDCさんありがとうございます。
またここまで火力に振ると、耐久に振ってないガルーラへのサイコキネシスのダメージが1/3以上はいる。これを利用して、サイコキネシスのダメージからガルーラが耐久に振ってあるかどうか判別できたりするのは便利だった。
技は一致技としてサイコキネシスを選択。モロバレルやメガガルーラへの大事な打点になるので切れない技。
環境に多いヒードランへの打点として目覚めるパワー地面を採用。普通クレセリアはヒードランに打点がないので起点にされがちだが、この技を持つことでそれを避ける。地味にブレード状態のギルガルドに対しては半分入るので相手がブレード状態で突っ張ってきたときに咎める技としても有効だった。
上に同じく環境に多いボルトロスやランドロス、ボーマンダをはじめとするドラゴンを少しで削るために氷技の凍える風を採用。この技は相手を倒すというよりS操作の意味のほうが大きいのでダメージは見込めないが、「挑発で止められないS操作技」と考えると非常に強く感じた。挑発持ち(主にボルトロス)との対面のときにトリックルームと冷凍ビームで悩むことがなくなって楽だった。
最後はコンセプトでもあるトリックルーム。相手の追い風や相手が2体とも速いといったような、凍える風ではどうしようもないときに輝く。また先に凍える風を見せると、相手はトリックルームが少し頭から抜けがちで刺さる場面は多かった。
持ち物は耐久の努力値を削っているのでオボンの実を持たせたかったが、マリルリが持っているためゴツゴツメットを持たせた。
結果的に言えば、これが正解で本選ではランドロスにかなりの確率で叩き落すを使われてオボンの実だったら発動機会がほぼ無いに等しかった。ゴツゴツメットだとはたかれた時点でダメージが入るのでランドロスの処理がわずかに楽になった。
また、こちらガルーラ+クレセリアvs相手ガルーラ+何か(特性威嚇以外)の対面の時にガルガル猫をしてもディスアドバンテージになりにくいのも大きかった。(仮に相手のほうが猫騙しを速くクレセリアに撃ったとしても、相手のガルーラが耐久無振りならゴツゴツメットのダメージ+猫騙し+次の不意打ちで倒れる。相手が耐久に振ったガルーラならSを切っていることが多いのでそもそもリスクを嫌ってガルガル猫してこない可能性が高い。)
ボルトロス
性格:臆病
実数値:186-*-104-146-118-144(目覚めるパワー氷個体)
努力値:252-0-112-4-140-0
努力値調整先
B調整先:A194メガガルーラの親子愛恩返しを急所を含めずに95.32%で耐える
D調整先:C139クレセリアの冷凍ビーム2発を急所含めずに90.24%で耐える
S調整先:準速ランドロス抜き
電磁波を撒いて展開するときの軸。守るで大事にしながら電磁波を撒いていく。
もともとは以下のような個体を使おうとしていた。
性格:臆病
実数値:186-*-104-146-118-144
技1 | 技2 | 技3 | 技4 |
10万ボルト | 目覚めるパワー氷 | 電磁波 | 守る |
もともと準速ランドロスの上から目覚めるパワーを打とうと考えていたが、ランドロスは他のポケモンで処理することが多く調整中にまったく使わなかった。またパーティ全体でワイドガードギルガルド、ポリゴン2、通りの良い特殊フェアリーが重く感じていた。そこで世界大会優勝者のビエラさんが使用されていた威張るを採用しようと考えた。持ち物もその際にビエラさんが使われていた防塵ゴーグルを真似させてもらった。この持ち物と威張るを組み合わせることで、相手から見ればアタッカー+怒りの粉モロバレルという超有利な状況でもまだこちらには全然ワンチャンあるのでかなり相性のいい組み合わせに感じた。ビエラさんありがとうございます。
技は一致技の10万ボルトを選択。電磁波か守るがメイン行動になるのであまり積極的には打たないが、相手の水ポケモンの処理が遅くなりがちな時はガンガン撃っていく。
S操作技として電磁波を採用。とにかく撒きまくって上をとる。電磁波は基本撒き得。ワンチャン痺れる。
場持ちをよくするために守るを採用。この技はかなり重要でもちろんいつもうまく行くわけではないが、電磁波を撒く→ボルト守りながら横で麻痺ポケモンを倒す→出てきた次のポケモンに電磁波を撒くという動きができるとベスト。
最後は前述した重いポケモンに対しての有効打として威張る。基本的には電磁波のほうが撒く優先度は高いが、どうしてもこのターンは止めたいというときは威張るから入る。
持ち物は防塵ゴーグル。モロバレルの胞子に合わせて出すと、モロバレルはほぼ無力になるので電磁波が撒きやすく型とマッチしていた。
ランドロス
性格:陽気
実数値:165-197-110-*-100-157(理想値の場合)
努力値:4-252-0-0-0-252
威嚇で横のポケモンの耐久をあげたり、終盤に接地ポケモンだけ残して地震で詰めたりする。
最近はランドロスも多様化してきて前はスカーフが多かったが、特殊への繰り出し性能を高める突撃チョッキ、守るを採用できて火力もアップできる命の珠などが世界大会の上位構築で採用されてから増え始めた。いずれの持ち物も試してはみたが、この構築は他のポケモンが全体的に低速〜中速に固まっているのでS操作がなくとも上が取れる拘りスカーフが一番マッチしていた。
技は詰めに使う一致技の地震。ヒードランをこの技で倒すというプランの時はあらかじめクレセリアの目覚めるパワー地面でシュカの実を食わせとく必要がある。
速いランドロスなので上から撃つと強い岩雪崩。
最速ガルーラに上から横を気にせず打てる高打点として馬鹿力。
威嚇を回すために蜻蛉帰り。この技は一度も使わなかったので叩き落すでもよかったかもしれない。
持ち物は拘りスカーフ。性格も陽気にして相手のランドロスよりもはやく岩雪崩を撃ちたかった。
構築の反省点としては、
1.ガルーラの特性を肝っ玉にすべきだったこと。
2.ボルトロスが目覚めるパワー氷を切るなら穏やかか図太いにするべきだったが、この個体しか持ってなくて無理だったこと。
日本一決定戦での選出頻度
ガルーラ :8/8
マリルリ :7/8
ヒードラン:6/8
クレセリア:3/8
ボルトロス:5/8
ランドロス:3/8
基本選出は相手によって変わるので無し。
最後になりますが、この構築を組むうえで助言をくださったrouさん、構築を参考にさせていただいた世界大会上位入賞者の方々、ダブルレートのルールが変わってレートで調整できなくなった時に調整のフレ戦に付き合ってくださった方々、オンライン予選のパーティ案をくださったちくはさん、東京で泊めてくれたれてぃあさん、東京で絡んでくれた方々、masaさんをはじめとするバトルロードロードグロリア2015の運営にかかわったすべての方々、ありがとうございました。
次は公式でも頑張りたいです。
参考url
Pokemon VG Masters Division Top-8 Teams( http://www.pokemon.com/us/play-pokemon/worlds/2015/teams/masters/ )